調査にもいろいろあるようですが、わたしがアルバイトを始めて携わったのは、ほとんどが浮気調査か素行調査。
なので、尾行調査が主でした。
電話番に慣れてくると、調査報告書の作成をお手伝いさせてもらえるようになったのです。
もともとパソコンは苦手じゃなかったし、ちゃんと報告書のフォーマットもあるので、メモ書きや、社長の言うように文章を書き、写真のデータを添付するだけ。
でも、必然的に調査の内容を知ってしまうことになる。
世の中には、いろんなことがあるんですね。
報告書を作成することによって、内容を知ってしまうと、浮気をする男の人を憎いと思ってしまう今日この頃。
ただ、パソコンで報告書を作っているだけなのに、ちょっとムカムカしてきてしまったり。
探偵は、守秘義務が何よりも大切なこと。
本当は、友達や母親に愚痴ってしまいたいところなのですが、調査内容から、誰かに結びついてしまうこともあるかもしれないので、あまり口外しないように社長にくぎを刺されている。
この名古屋の探偵事務所でアルバイトを始めて、約1ヶ月。
調査に同行したことはないけれど、ずいぶんと探偵業界に詳しくなった気持ちになってしまう。
実際には、まだまだなんですけどね。
少し慣れてきたので、調査報告書を作る際、社長が横に張り付いていることもなくなった。
ある程度、任せてくれて、出来あがったものに訂正を入れるだけ。
社長に認められているようで、ちょっと嬉しいような気持ち。
とは言っても、1ヶ月に何本も調査が入るわけでもないので、わたしがこれまでに作った報告書はたったの5つ。
思ったより、少ないものなんですね。
ここで知ったのですが、相談って、けっこうあるものなんです。
どこの探偵事務所の広告を見ても、“相談は無料”ってなってますよね。
社長に聞いてみました。
相談ばっかり受けているみたいですが、調査に結びつかないものも多いんじゃないですか?って。
“直球でくるなぁ・・・”なんて、呆れられてしまいましたが。
実際にそうなんですって。
初回の相談だけじゃないそうです。
うちの事務所の場合、アフターケア的な対応もしているので、調査終了後も、いろいろ話しを聞いてあげているのだとか。
調査結果によっては、どうしても精神的に不安定になってしまう人も少なくないみたいなので。
少し、電話で話しをするだけでも、ずいぶんと落ち着くものなのだとか。
相談してくる人たちも、やはり、探偵に調査を頼むのを躊躇する人も多いらしく、じっくり話しをして、解決策が見つからず、どうしても調べたい、と思った人に、調査を頼んでほしいのだ、という社長の言葉を聞いて、普段、うるさい社長でも、ちょっといい人に見えてしまいました。 |